少し忙しくて更新休もうかと思ったけれど、
なんとなく思い立って、以前書いたものの
公開しなかった記事をアップしてみます。
こたろうの異変に気づいたのは
去年の2月頃だった。
こたろうは何も伝えて来ないし、
いつも通りモリモリ食べて出して
歩いて遊んで寝て笑ってる。
だけどなにかどこかが違う。
いくらあたしがこたろうの調子が
おかしい気がすると言っても、
家族からも友人からも仲間からも
「心配し過ぎ」とだけ返ってきた。
その後何度か通院もして、
別々の先生に訴えてみたけれど、
誰もピンときていないようだった。
散歩に行っても、病院に行っても、
こたろうはなんでもないよと平静を装うし、
その時期はまだあたしもどこがどうと
明確に説明することは出来なかった。
だぶん目のあたりと思っていたけど、
元々PRA(進行性網膜萎縮)があって、
そこらは毎回時間をかけて検査されるし、
今となっては的外れな処置にも当時は
そうか大したことはないのかと納得できた。
これまでの我慢とはちょっと違う、
こたろうのなんだか演じるような、
ひた隠しにするような態度は気がかりだったけど、
それ以外は確かに変わらず元気だった。
年明けから本格的に始めた部屋探し。
次こそはこたろうの終の住処だと、
その後そこで自分が長く暮らせるようにと、
期限を決めずにじっくり時間をかけて
探すつもりだったけど、実際は早々に決めた。
半年前から目をつけていたこの建物。
しかも角部屋に空きが出た。
内見当時はリフォーム工事の真っ最中。
増税前の駆け込みで職人の手が回らず、
入居までの待ちは長かったけれど、
年度末だし、ゆっくり準備ができて
むしろ丁度いいやくらいに思ってた。
こたろうの不調が気のせいではないと
思うようになった頃、ようやくの引っ越し。
こたろう13才の誕生日プレゼント。
これで最後にするからねと強行した。
前回のように離ればなれになる夜もなく、
自転車の前カゴに乗って鼻歌まじりの転居。
桜の花が散り終わるころだった。
こたろうはまだまだ若い。
きっとこれまでみたいにケロッと
元気を取り戻すに違いないという希望と
今回はマジかも知れないという不安が
あの頃から入り交じっていたように思う。
もしかすると、つづく。(次期未定)