変化。

こたろう期のあるじと
凪期のあるじの違い。

凪のピンボケ写真は
迷わず削除できる。

どんどんじゃんじゃん
ポイポイ捨てられる。

カメラ事情や時代もあるけど、
こたろうはシニアになるまで
そんなに毎日毎日写真を
撮っていなかった。

7才で血管肉腫が発覚してから
日々の記録をするようになったけど、
余命なんか聞かされていたもんだから
ちょっとボケてようがなんだろうが
なんでもかんでも残していて
全然捨てられなかった。

でも凪は健康だから。若いから。
きっと未来がたくさんあるから。

そう思い込んでいるうちは
日々のダメ写真なんかに
イチイチ未練残していられない。

いっぱい撮るけどいっぱい捨てられる。
えいえいっ。

凪の場合は散歩に行けない日、
あまりごめんごめんと思わなくなった。

雨が1日中降り止まない日や
あんまりにもオーバーワークな日は
散歩に行かない。てか行けない。

こたろうはいつ？まだ？行く？
みたいな圧が多少あったけど、
凪はふにゃふにゃ眠り続けている
ばかりなので、罪悪感が薄れる。

これは凪の性格に助けられているだけ
ということは自覚しているので、
翌日から早め＆多めに歩いたりして
少しずつお返しするようにしている。

凪によくやってしまうのは
晩ごはんの遅延。

こたろうの腹時計は正確で、
ほら、ごはんの時間ですよーと
教えられていたのだけど、

凪は家の中ではすべてが受け身なので、
ちーんと静かにし過ぎていて、
あっ！もうこんな時間っ！！！！
ってことがよくある。

せめて「空腹の鐘」でも
鳴らしてくれたらいいんだけど。

凪は本当に音を立てない子で、
ぐーぐー腹減り音も、
コロコロ消化音も、
うっかりのぷぅも
これまでどれひとつ
聞いたことがない。

もうちょっと騒がしい体質に
なってくれないとあたしが
どんどんルーズになってしまうよ。

つい気配を消しちゃう凪にポチありがとう。

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