凪の課題。

ここまで問題なく過ごし、
三世代＆多頭生活にも
随分慣れて迎えた最終日。

帰る前に姪の運動会や発表会の
動画を見せてもらっていたら、
突然こむぎ姐さんに捲し立てられた。

どの口が言う？

散歩中のおまえに出会った相手は
全員思ってるよ、それ。

凪は声まで出すことは少ないけど、
とにかくすべての出会いに急発進しては
宙に浮いてる。←リードでストッパーがかかって。

きっとみんな大人な対応してくれてんだよ。
あーヘタレがひとりで騒いでるわーって。

もうそろそろやめへん？
あのビヨンビヨン。

いやイケるはず。
おまえのは反射じゃないもん、
衝動だもん。ビビリの。

ここはひとつ理性よ、理性。
落ち着いてあたしの声を聞け。
ダメって言うから。
ダメってなんだっけって思い出せ。
がんばれヘタレ。

ありがとう。姐さん。
正直そこらへんはこむぎが頼りだ。

いろいろ教えたって。
正しいことも。
理不尽なことも。

このくったりは帰宅直後の凪。

凪の脱力はこたろうの遊び疲れとは違う。
緊張から解放されてホッとしてる。
帰ってきたー♪ってなってる。

もう眠くて眠くてしょうがないのに、
必死に荷物の片づけについてまわる。

実家であたしを見失わないように
していたクセが抜けないまま、
あちこち移動しながら寝てる。

しかしソレあたしの布団なんだけど。
なにげに完璧に使いこなしてんだけど。

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