あいあーい。

て、あたしゃおまえの産み落としたナニを
責任もってひらってんですけどね。

はいはい。

いつもはどちらかと言うと
ずんずん前進したいあるじを
自由気ままに待たせるこたろう
という関係性なのだが、
今日はなぜかこたろう絶好調。

ご機嫌さんで先導してくれるらしい。

好きに歩かせると必ず橋の下や
広場の方に向かうこたろう。

今日はどっちだ。

はいはい。
そっち（広場）な。

なに？

ああ。
あれか。
一目散に目指してたのは。

このお方。↓↓↓　

ぐいぐいすんの止めて。

無理だよ、こたろう。
あの人とは遊べません。

おにいさんはひとりがいーんだ。きっと。
そのためにわざわざ来たんだ。たぶん。
大事な昼休憩を邪魔しちゃいかんのだ。

おにーさんを振り返り振り返り
なかなか進まないこたろう。

なんやねん。
さっき寄り気味のワンコさんを
3頭もスルーしたくせに。

おまえはホンマに
おにーさん（しかも若め）が好きな。

過去に近所のおにーさん、
取引先のおにーさん、
電気屋のおにーさん、
引っ越し屋のおにーさん等々
お若い男性陣ばかりに
片思いをしてきたこたろう。

おやつをくれる「おじさん」も
まあまあ好きだが、
決して恋はしない。
ターゲットにするだけ。

ーーーーーーーーーーーーーー

びんっ。←リードが。

振り向くと、

おい。

ノーっ！

嗚呼‥またやたら毛に絡む
粒ツブだのチクチクだのを
一緒に連れて帰るのね‥‥

今日は時間がないってのに。
とかぶちぶち言っていたら、
こたろうさんがあるじを抜き、

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