新たに犬を迎えたら
先代犬が忘れられて可哀相
という人がいる。
自分にその考えはない。
まずあたしはこたろうを忘れない。
忘れていくのはまわりだ。
だけどそれは当然だから気にならない。
こたろうとの密な記憶を
持っているのは自分だけだから
みんなは忘れていったっていい。
こたろうへの想いを同じ深さで
誰かと共有できるとは思っていない。
家族でも無理だろう。
こたろうがあるじを忘れても
まわりがこたろうを忘れても
それがどーしたくらいの重たい片思いだ。
でもここはすごいよね。
半年過ぎても、凪が来ても、
ブログが2コ変わっても、
みんなこたろうの仕草とか表情とか
よーく覚えてて、本気で気にかけて
くれてたんだなってわかる。
もちろん凪のこれからの成長を
楽しみにしてくれてるのも。
散歩もしない、ブラッシングもしない、
カットもシャンプーも爪切りも歯みがきも
なんのケアも必要としない凪。
触れもせず、撫でもせず、寄り添いもせず、
ただ同じ空間にいて、ごはんと水とシーツと
褒美を給仕するだけの新たな犬生活。
たしかに犬と暮らし始めたはずなのに
ひと月以上経った今も1日のサイクルは
ほぼひとり暮らしのまま。不思議な犬生活。
あるじはまた得意な片思い生活に突入で
充実の日々だ。
そんななんにもさせない凪だけど、
本人は意図しないところで、
自分が忘れていたことをぽよーんと
引っ張り出してくれたりする。
凪が来たことで、こたろうとの記憶が
より鮮明になったりする。おお!と思う。
こたろうも凪も唯一無二。
こたろうはドッカンドッカン
全身でわかりやすい幸せを、
凪はうっかり見落としそうな
微細で微笑ましい幸せを
それぞれ振りまいてくれてんだー。
凪は毎日バナナ1本で新鮮に沸きます。
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