凪がいつも通りギリギリの
キープレフトで猛進する先に
お尻がふたつ。
閉店後のパチンコ店の前で
店員さんがふたりしゃがみ込んで
低い位置のガラスを磨いていた。
ここでリードを無理に引くと
より頑固に左に寄ってしまうのが
心底面倒な男、外凪さん。
お尻たちにやんわり触れてしまう
可能性あるなぁーと危惧しながらも
今なら後ろ向きだしどうかこのまま
気づかないでおくれーと願いつつ直進。
1人目おねーさんクリア!ぃよし!
もういっちょ!というところで、
あまりの気配の近さに2人目おにーさんが
おぉ!ビックリしたぁー!と腰を浮かした。
嗚呼ーすませんーごめんなさいぃーと
謝りながら通り過ぎたけど、
ふたりとも犬好きなのか
ニコニコで見送ってくれた。
よかった。
舌打ちされるような事態にならなくて。
されたことはないけど、
道端で電話してる人、
縁石に座り込んでいる人、
ガードレールに寄かっている人、
スマホに夢中で集中力欠いた人なんかに
凪が近づき過ぎて声出る程どえらく
驚かせてしまったことは何度もあって。
キープライトに変更できれば
まだトラブルも少なそうなんだけど、
凪がとにかく頑固でねぇ。
まぁかなりの端っこ歩きなので、
よろよろと蛇行しているよりは
チャリにひかれるリスクは低いんだけど、
止めたてのバイクとか危険なんだよね。
夏の熱々マフラーにも
お構いなしに擦り寄るから。
それ以前にみんながみんな
犬好きなわけじゃないし、
小さなお子さんからしたら
凪なんか悪魔みたいに怖いかもだし。
もう少し相手と空気を読んで
適度に距離とれるといいんだけど。
そもそも「かわいーおいでー」とか
「触っていいですかー」とか
「ほら、こわくないよー」とかには
応じたことないくせにな。
自分から足こすりにいくのは良くて
向こうさんの手は断固拒否って
どんな自己中よ。
という昨夜の散歩のお話。
それと昨夜初めて
凪のお腹の音を聞きました。
ここまでの6年間、
絶食しても空腹音は鳴らないし、
どんなに食べた夜でも
消化音はかすかにも鳴らないし、
腸弱のくせにオナラしないし、
なんだこの体質と思い続けてきたけど、
ついに昨夜爆眠中のおなかさんから
ぎゅーぎゅーコロコロコローという
元気な消化音が響きました。
新たな乳酸菌投入でやっぱりなにか
腸内菌の勢力図に変化があるのだろうか。
うおー!やったーと聞き耳を立てながら
この一文を布団の中でメモりました。
我が家的にはこんなことも
ちいさな記念日です。
おめでとう、腹鳴り。