凪がまたあたしを見失っている。
どこだーどこだー？
視力が弱いんだね。
隠れているつもりは一切ないのに
ランでは毎度同じことを繰り返す。
一族も目はあまり強くないみたいで、
なにかしらの疾患が出ている子も。
瞬膜が出がちなところも似ています。
やはり血なのかなぁ。
いーたー。
おうよ、目の前を通過して行きよったな。
凪ちゃん今日も探しているねー的な
あるあるで笑われます。
これが我が家。
そしてあたしが見るそれぞれのご家族。
緊張でカチコチ、しっぽ踏み踏みで
ピシーッとなっているマーさん。
おかーさんを見つめ上げる姿から
頼りにしていることがよく分かる。
ビビリでビビリでと言うけれど、
こりゃかわいーよな。
あたしに追い回されて、
そっとベンチの向こうに隠れる
ゼイハァ顔のリトスさん。
頼ったはずのおとーさんに
ケラケラ笑われている。
キリリな男前なのに弱ぞう君。
ギャップ萌えってやつだな。
ガーラさんはいつもおかーさんの
横か背後にいることが多い。
いつもつかず離れずの距離にいて
凪のように正面から向かい合う姿は
あまり見ない。
真正面でも斜向いて座っている感じ。
なんと言うかスマートなの。
女子同士ならではの位置関係なのかな。
ハルさんを見守るおとーさん。
なんとも素敵な光景。
ハルさんはご家族犬のビビさんと
絡んでいる姿はあんまり見ないけど、
いつも誰かが側でニコニコしている印象。
おうちではネコさんたちと仲良しらしい。
わっしょい系の一族ワンコたちも
一目置いているのか無駄に絡む姿は見ない。
ボーダーレスなハルさんならではの
オーラがあるんだろうか。
あたしはいつもワンズに夢中で
近距離写真を撮ってしまうけど、
遠目に家族感を見るのもいいね。
ほらまたマーさんはピシッと
おかーさんを見つめ上げているし、
ガーラさんはスンとした様子で
おかーさんのお隣にいる。
そしてビビさんは相変わらず過ぎ。笑。
多頭飼育崩壊という過去があっても
こんな幸せな未来があるんだねー。
血縁かもしれないってだけで、
単なる犬仲間っていうのとは
少し違う見方をしてしまう。
ワンコさんたちはよりかわいいし、
ご家族を無条件に信用してしまえる。
一族会っていいなぁ。
ありがたいなぁ。
まだ続く。