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家族として。

なぎろぐ 凪

ハンコの毎日を過ごす凪だけど
これはこれで幸せそうに
見えているのだな。

ひとまずありがたいな。

 

変化のない毎日を
退屈に感じているようには
もちろんあたしも思わないんだけど、
凪は知らないことが多いからね。

フィラリアが陰性になって
体はやっと自由になるんだから
これからいろんな選択肢を
与えてやりたいね。

 

旅に出たいとかどこか行きたいとか
全然思わないんだけど、
「特別」あってこその「日常」だって
ことはいつかお知らせしたいなぁ。

色々経験して結局「おうちが一番」って
結論ならば、あればそれはそれ。

飼い主に似るもんだなーって
一緒に引きこもりを決め込むのよ。

 

んふふ。今日も暇そう。

こたろうはつまってもつまらなくても
ダンボールひとつレジ袋ひとつ
おまけひとつあれば持ち前の好奇心で
何時間でも楽しむ能力があったけど、

凪はそういうのまだ出来ない。

 

好奇心の使い方を知らないというか、
自分の好奇心そのものに
気づいてないって感じ。

ささいなことからでも
ほほーう。生きるって面白ーい。
って感じられるアンテナ、
伸ばしてやりたいよね。

今はまだアンテナ畳んであるみたい。

 

でもね、凪は勘は冴えないけど、
覚えはいいの。

一度ミスったことはよく覚えていて
繰り返さないし、逆に本意ではない
うっかり行為がたまたまあたしに
笑われたり喜ばれたりすると、
またあれやって感を汲み取って
その後何度も見せてくれる。

 

もちろんずーっと「?」のまま
理解できないこともたくさんあるけれど、
凪のツボにはまるような伝え方が出来たり、
気の利いたヒントを与えられたりすると、
あ、今呑み込んだでしょ。
って瞬間があって、完璧に習得する。

やっぱりこんな狭い世界だと
全てがあたしの伝達力次第。

 

凪の賢いをたくさん見つけてやりたいなー。

 

その前にまず今日の残務を
片付けやんとなー。

 

凪の日常にポチありがとう。

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