凪 in 岩場です。
凪は真っ先に水際に向かい、
いーい？いーい？
という顔をします。
うぬぅ、、まぁ、えーよ。
うきゃ♪
なにもこんな下流の汚水飲まんでも、
ちゃんと飲み水持ってきてまっせー。
しかし、なんてへっぴり腰。
この日の岩場は若人ゼロ。
おとーさん世代のおひとり様が
ちらりほらりと昼寝したり、新聞読んだり、
竿たらしたりしているだけで平和そのもの。
凪。口。口。
あまりに心地いい気候だったので、
岩に座り込んでぼんやりしてみたら、
凪もご覧の通りぽかんと間の抜けた顔で
ぼんやりに付き合ってくれた。
並んでホコホコする姿を見て、
通る人通る人に「いい犬だなぁ」なんて
褒められたりした。
得意気。
この後、隅の方で一人のじーちゃんが
うちらを呼ぶようなしぐさをするので
寄って行くと、「助けてくれ」という。
岩場の間に足をとられてしまい、
しばらく格闘したがどうにも
身動きが取れんとお困りだった。
杖ついてこんなとこ来たら危ないよと思ったけど、
以前来たことがあってもう一度来てみたいと思って
頑張って遠出してきたんだ。
と先に言われてしまったので、黙っておいた。
手を引いて一歩一歩一岩一岩誘導して、
どうにか舗装路まで連れ出して見送った。
人生初、漫画のようなセリフをもらった。
恩人のお名前を伺わんと。
こたろー。あたし善い事したー♪
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